第27回読書会『誰がアパレルを殺すのか』

2017年9月16日土曜日、台風が徐々に近づきつつある雨模様の朝、大清水学び交流館ミナクルでの読書会を開催しました。

司会者としてはとてもやりやすい5名での読書会となり、参加された方々たくさんの発言ありがとうございました。

課題本は『誰がアパレルを殺すのか(杉原 淳一 , 染原 睦美 著)』でした。

服が好きな読書会メンバー一押しの今年発売された話題の本ということで、まずは皆さんに大まかなレビューを聞いてみました。

評価としては発表順で、☆5、☆4、☆4.5、☆4、☆4、でした。

「今が旬の本。服が好き。アパレル業界を変えようとしている人たちの話がおもしろかった。アパレル業界がどうしてこうなったのか、歴史に興味がわいた。他の業界にも当てはまる話だった。」などの意見で高評価となりました。

タイトルの「誰がアパレルを殺すのか」について、アパレル業界が衰退した一番の要因はどこにあったと思うか、皆さんに聞いてみました。

「似たような服が売り場に並んでしまうような状況を作ってしまうメーカーの服の作り方が悪い。企業同士の食い合いとなってしまうような状況を作っている百貨店やショッピングセンターも悪い。破棄する部分を上乗せして作ったりショーに間に合わせるために時期をずらして作ったりしているのも悪い。」といったような意見が出ました。

自分としては、アパレル業界衰退の本質的な要因は、多くの日本企業に共通している、経営者の戦略不足にあると思いました。

戦略とは簡単に言えば、目的のためにヒトやカネやモノなどの限られた資源をどこに集中させるのかを決めることです。

日本では現在大企業が経営不振に陥るといったことが現実に起きています。

日本人は、戦略、つまりは合理的に考えることが苦手であると別の書籍で読んで知りました。

その場の空気を大切にして、みんながいいように配慮して物事を進めていく…。

作れば売れる大量消費大量生産の時代はそれでよかったのかもしれませんが、激しい競争の中、質が重要となってきた今は、合理的に突き詰め選択し決断する戦略が必要なのです。

『誰がアパレルを殺すのか』では、アパレル業界が衰退する中、独自の戦略で道を切り開いていっている企業がいくつも紹介されています。

これらの企業は戦略を練りに練っているはずです。

これから日本のいろんなところでこの戦略というキーワードが重要となっていく予感がします。

今回の課題本を提案してくれたメンバーの方が、本の中で紹介されている「トウキョウベース」という企業が手がけている国内ブランドだけを集めたセレクトショップ「ステュディオス」で購入した服を着てきてくれました。そしてそのショップは名古屋のパルコにあるそうです。

行ってみたい!!

 

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