日本の戦争に関わる本をテーマに紹介型読書会をやりました

季節は梅雨の真っただ中、今度の読み人倶楽部は、戦争に関わる本をテーマに、紹介型の読書会を開催しました。

ただし、ただの紹介ではなく、次の読書会の課題本をこの中から1冊選び、みんなで決めるという企画でした。

紹介された本は以下の5冊になります。

  • 『コミンテルンの謀略と日本の敗戦』江崎道朗 著
  • 『野火』大岡 昇平 著
  • 『13歳の少女が見た沖縄戦』安田未知子 著
  • 『永遠の0』百田尚樹 著
  • 『下山事件 暗殺者たちの夏』柴田哲孝 著

コミンテルンの謀略と日本の敗戦

日本の戦争の話をするとき、最も気になるところ、そして重要なのは何かといえば、日本がなぜ、あの多くの犠牲者を出してしまった第2次世界大戦に追い込まれ、突入してしまったのか。同じ過ちを犯さないためにも、その背景にあるものが何であるのかを知ることなんだと思います。

この本はその背景を明確に描いていて、すべて参考文献があり、史実に沿った話になっていて、真実に迫るものです。

1991年にソ連が崩壊し各国が戦争当時の機密文書を公開するようになる。
アメリカも1995年に、ソ連のスパイの更新記録を解読したヴェノナ文書を公開する。
そこからわかってきた新たな歴史の真実。
戦前から世界各国の中枢へ深い影響を与えていたコミンテルン。
コミンテルンは何を目的としどういった手段を使っていたのか。
コミンテルン抜きに第2次世界大戦や20世紀を語ることはできない。
戦前の日本はどういう状況にあり、どういったグループにわけることができるのか。
コミンテルンの謀略に振り回された日本の悲劇の再発を防ぐにはどうすればよいのか。

多くの日本人が知らない、複雑で、恐ろしく、にわかには受け入れがたい話でもあるけれど、知っておいてほしい重要な話が語られている本です。

読書会ではうまく解説できていなかったと思いますが、もう一度読み返し、機会があればどこかでまた話ができたらと思います。

もし、課題本になっていたら、読書会のテーマは、「あのときなぜ日本は第2次世界大戦に突入したのか?」だったと思います。気になる方はぜひ読んでみてください。

ちなみにこの本への投票率は0%でした…。みんなこの本もいいと思いながら迷いに迷って判断したはず!(^^;)

野火

フィリピン戦線で結核に冒され、本隊を追放された一等兵の話。極度の飢えに襲われ、人肉の描写も出てくる重たい内容であるけれど、哲学的な内容もあり、文学として美しい。

紹介する本として、竹山道雄 著の『ビルマの竪琴』と迷い、『野火』は課題本としてはあまりふさわしくないと思ったということで、課題本候補からは辞退されましたが、紹介本の中では文学的に一番価値のある本だったと思われます。

ビルマの竪琴とセットで読むといいらしいです。(笑)

13歳の少女が見た沖縄戦

通っていた高校の校長先生と沖縄軍司令官との伝令役を任された著者のノンフィクション。多くの民間人が犠牲となった沖縄地上戦の貴重な体験談であり、勉強になるが、ページ数が少なく、大人が読むには物足りなさを感じるとのこと。

もし、課題本になっていたら、テーマは「一人の体験談を軸に、唯一の地上戦となった沖縄戦の真実」だっただろうか。これも重く深いテーマであり、多くの人が知っておかなくてはいけないことの一つだと思います。

永遠の0

映画にもなったミリオンヒットの人気小説で、紹介者は3回も読み返したとのこと。人づてに祖父の生涯を調べる孫と、零戦パイロットだった当時の祖父を、時間を超えて描いたダブル主人公の物語。

戦争体験者だった祖父は、私たちの祖父や祖母はどういう思いで当時生きていたのか。一人一人が自分の頭で考えることが大切で、考えるための機会をくれた小説でもあるように思えます。

投票率は57%で、課題本はこの本が選ばれました。

次回読書会はどういったテーマでどんな話が生まれるのか。今から楽しみです。

下山事件 暗殺者たちの夏

紹介者が最高におもしろかったというこの本は、GHQ占領下の昭和24年7月5日に起きた昭和史最大の謎と言われる事件を、小説という形で描き、真実に迫った衝撃作。

ネタバレになってしまうということで多くは聞けなかったけれど、自殺なのか他殺なのか、犯人は誰なのか、動機は何なのか、失踪はなぜ起きたのか、読み物として最高にお勧めできそうな内容でした。

もし、課題本に選ばれていたら、各々が思う真相とかがテーマになっていたのかな。GHQ占領下の日本の話もできたかもしれません。

まとめ

紹介型読書会からの課題本型読書会を企画し、今回紹介型読書会をまずはやってみて、やっぱりおもしろいなーと思いました。

最後は参加者全員に一人ひとり総評をしてもらうのもいいかもしれない。

今後、またテーマを変えてやってみるのもいいかもね!

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