アドラー心理学に学ぶシリーズ ありのままの自分でいようという意味

アドラー心理学に学ぶシリーズ ありのままの自分でいようという意味

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非常に多くのことを教えてくれるアドラー心理学。

しかし、その理解にはなかなか難しいものがあります。

今回は、「ありのままの自分でいよう」というキーワードに絞って考えてみました。

「ありのままの自分でいよう」という意味

何かやりたいことがあって、今の状態、状況から見て、別の状態だったなら、別の状況だったならと、考えることがあると思います。

それはつまり、今持っていないものに焦点を当てて、それを理由に前に進もうとしていないことを意味します。

どういうことかというと、例えば、年齢が40,50代の人が、「あと数十年若かったらもっと別の仕事をするのに」と、考えたりします。

それは、「若かったら」という今持っていないものに焦点を当てて、それを理由にあきらめているわけです。

ありのままの自分でいようというのは、こういう、今持っていないものに執着するのではなく、今のままの自分で前に進もうという意味があります。

ありのままの自分で、つまりは今の年齢、今の自分の状態で、夢を追いかければいいのです。

もうひとつは、人が自分に持つイメージに合わせようとはしないということです。

自分のやりたいことを脇に置いて、他者の期待を満たすように生きることは、他者の人生を生きることを意味します。

人に認めてもらえたらうれしいとか、人に嫌われたくないという気持ちはみんな持っていると思います。

けれど、人の視線を気にして生きていくというのは、自分の人生を生きていないといえます。

自分の人生を生きるというのは、人に認めてもらう必要はないし、時には嫌われることも当然のようにあるわけです。

自分を実際以上によく見せることもないし、誰にだって自分の思いを主張していいし、誰が何と言おうと、自分がやりたいことをやればいい。

そういう意味で、ありのままの自分でいようということです。

自分は他者の期待を満たすために生きているのではないし、他者も自分の期待を満たすために生きているのではないのです。

まとめ

ありのままの自分でいようというのは、何もしなくていいという意味ではありません。

変えられないものを見極め、それをそのまま受け入れるということ。

できない自分がいたら、そのできない自分をそのまま受け入れる。

60点の自分がいたら、その60点の自分をそのまま受け入れる。

そして、それは出発点。

そしたら、変えられるものに注目する。

ありのままの自分を受け入れることで、変えられないものと変えられるものを見極め、変えられるものを変える勇気を持つ。

そのために、ありのままの自分でいよう!

そう、われわれは何かの能力が足りないのではありません。ただ”勇気”足りていない。すべては”勇気”の問題なのです。

(『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』岸見一郎、古賀史健(著))

 

参考文献

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