第24回読書会『コンビニ人間』

第24回読書会『コンビニ人間』

2017年6月10日の日もすでに高い朝、芥川賞受賞作、村田沙耶香著の『コンビニ人間』を課題本としての読書会でした。

今回は小説に挑戦!ということで、話題がたくさん生まれる『コンビニ人間』は、読書会の課題本としてはとてもよかったと思います。

著者が表現したかったもの、感じ取ってほしかったものは何かという本の核心について、まずは皆さんに聞いてみました。

「自分を構成しているものは何か」「常識が自分とフィットしていないときどうするか」「白羽さんは村社会を取り込みたいのか戦いたいのか」「世界との違和感をぼんやりと表現している」「当たり前とは違うけれども自分らしく生きることの大切さ」

といったような意見が生まれ、「普通ということに対するおかしさ」について話題は進んでいきました。

「これはハッピーエンドなのか?」
「最後の意外な展開(他の小説と比べて)」
「古倉恵子のような人が近くにいたらどうするか?」
「古倉恵子と白羽以外の登場人物は普通なのか?」
「古倉=理性と白羽=感情?」
などなどたくさんの問いと意見が生まれました。

泣けるとか感動的な物語ではなく、考えることを提供してくれたリアリズム小説…
よく考えるとこの小説自体が主人公古倉恵子ように、極端に合理的で理性の方にかたよった小説なのかもしれません。

個人的な意見としては…

最後は最初の一歩なのだと思います。

これから始まるのではないでしょうか?

というか、まずはこうならないと何も始まらないと思うのです。

現実にこの世にはいろいろな人間がいます。

納得がいかない人もいます。

いくら否定しようが存在します。

まずはそれを受け止めなければいけない。

そして私たちがどやって平和な未来を描けばいいのか考えないといけない。

読書会のあともいろいろと考えさせられる小説でした。

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